世界最高峰の障害物レース「スパルタンレース」初参戦レポート!

2021/07/01

2018年5月19日、千葉県にある東京ドイツ村で世界最高峰の障害物レース「スパルタンレース」が開催されました。

僕も3つのクラスの中で最も短い「スパルタン・スプリント」を完走してきたので、当日の流れやレースの内容などをレポートします!

レース当日の流れ

当日はホテルから最寄駅に行き、そこから参加者専用のシャトルバスで30分かけて会場に向かいました。

出走時間の90分前までに会場で受付を済ませる必要があり、受付前に行列ができるので早めに行くのがおすすめ。

受付は10個以上ありましたが行列に10分並ぶ程度には混んでました。


受付を済ますと

  • 自分の参加ナンバー付きのヘッドバンド
  • 計測チップと装着バンド
  • 出走時間が書かれたリストバンド(紙)
  • 完走後にドリンク引換券になるリストバンド(紙)
  • スパルタンのロゴ入りリストバンド(布)

が配布されます。

これを出走までに全部装着します。

着替えが必要な人は更衣室(大きいテント)があるのでそこで着替えます。

会場にはグッズや食べ物などの売店などがあるので出走までに一通り見ておくといいでしょう。

限定グッズ(特にTシャツ)はすぐに売り切れてました。


グッズを買ったら荷物を預けます。

預けられる荷物は大きなビニール袋1つ(45L)に入る分だけ。

ちゃんと番号で管理してくれるので人の荷物と間違える心配はありませんでした。

まるで映画の世界!想像以上に過酷なスパルタンレース!

参加者は出走10分前にスタート地点に集まります。

そこで司会者からレースの説明があり…

司会者「Who am I?」
参加者「I am Spartan!!」
司会者「Spartans, what is your profession?」
参加者「AROO!!AROO!!AROO!!」

の掛け合いとともにスタート!

映画「300」の世界に入ったような気分になってテンション上がります!

序盤から心を折りにくる山道のコース

スタートしてすぐに山道に入って行きます。

ただの未舗装の坂道ではなく、自然の段差を登ったり、ぬかるみに足を取られたりするガチの山道。

足を滑らせれば急勾配を転げ落ちるような道も多かったです。

僕はアップダウンの激しいランニングが苦手なのでここで脚はパンパン、肺が飛び出しそうなくらい息が上がり、心臓も破裂しそうでした。

このゾーンの障害物は壁を乗り越えるタイプの簡単なものが多く、障害物が回復ゾーンにも感じられました。

壁ゾーンを越えると待ち受けるのは、20kgくらいのサンドバッグを運ぶ障害物。

急勾配の坂を下り、その先にはまた上り坂があるので山道を走った脚にはかなりの負担です。

しかし心肺能力より筋持久力が重要な障害物だったので苦しくはありませんでした。

サンドバッグは頭の後ろ(首と背中)に乗せて両手で持つ運び方が楽でした。

この後は有刺鉄線の下を這っていく障害物などがありましたが、特に難しいことはありませんでした。

横向きなってに転がっていけば目を回すだけで体力は使いません。

山道を抜けると最もキツい障害物

山道ゾーンを抜けて1kmほど走ると今回のレースで最もキツい障害物が待ち受けてました。

大きなバケツに砂利を入れ、それを抱えて運ぶ「バケット・ブリゲード」です。

男子用のバケツは砂利を入れると30kgくらいになるので、抱えると腕と背中には疲労が、指にはバケツのふちが食い込み痛みが襲いかかります。

コースは歩きにくい竹林の中を100mくらいで、この苦痛に耐えながら運ぶため体力だけでなく強靭な精神力が必要です。

途中でバケツを下ろして休む人がとても多く、この障害物の過酷さを物語っていました。

色々な持ち方を試しましたが、お腹の前に抱えて背中と腕は脱力し、指に引っかけるだけの持ち方が一番長く苦痛に耐えられました。

終盤の怒涛の障害物ゾーン

このバケツ運びの時点で約7kmのコースのうち5kmを走っているわけですが、障害物は22個中9個。

ここから先の約2kmに半分以上の障害物が詰め込まれていて前半とは違う過酷さが待ち受けています。

特徴的だったのがスピアースローという障害物。

数メートル先の的に向かって槍を投げ、刺さればクリアという他の体力勝負な障害物と違って技術が試されます。

周りの人を見ると槍の軌道がぶれたり、的に届かなかったりでほとんどの人が失敗していました。

僕は水平にまっすぐ投げられたんですが、的の10cmくらい下に飛んでしまうという惜しい結果に。

ペナルティのバーピージャンプ30回を完了してから先に進みます。

この先に現れたのはロープで繋がれた重りを引き上げる障害物。

筋力重視の障害物ならいけるだろーと思ったんですが、この重りがとてつもなく重い!

僕は体重62kgくらいなんですが、少しでも気を抜くと体ごと持っていかれるレベル。

前のフェンスに片足をかけ、全体重と脚の筋力で引き上げましたが、半分くらいで握力とスタミナが尽きて手を離してしまいました。

この障害物をクリアするにはもう少し体重を増やさないと厳しそうです…

次はつり革に掴まって移動するうんていのような障害物、そしてロープ登りの障害物。

つり革は楽勝、ロープ登りも腕だけで一気に登ってクリア。

この後に地面に座ったまま鉄のソリを引き寄せる障害物があったんですが、これも引こうとすると体の方が持っていかれる重さに苦戦。

しかも引けば引くほどソリの手前に土が溜まって重くなるという地獄。

結局少し引いた時点で全く動かなくなり失敗しました。

泥水に浸かり、そして潜る障害物

バーピーを済ませて先に進むと泥水の中を進む障害物。

腰まで泥水に浸かりながら2つの土の山を越えて、最後は泥水に潜って(頭まで!)壁の下をくぐるというもの。

山で足が滑るものの難易度は低く、すでに泥だらけになっていたので潜るのにも抵抗はありませんでした。

むしろ冷たくて気持ちよかった。

問題はこの後にあるモンキーバー(うんてい)の障害物。

バーが太い上に泥水に潜った後なのでそれはもう滑ります。

僕は1本目で手を滑らせ、左手中指の爪が剥がれました。

血だらけの指を見ながらバーピー30回です。

巨大な石の球を運ぶ筋力勝負な障害物

ここで最後の難関障害物であるアトラスキャリーが現れます。

巨大な石の球を抱えて10mほど運びバーピーを5回こなし、再び球を抱えて戻ってくるという障害物です。

石の球は体感ですが40〜50kgあり、腰からもも裏にかけての筋力が試されます。

僕は普段のウェイトトレーニングのおかげで難なくクリアできましたが、持ち上げられなかったり途中でおろしてしまう人が多かったです。

ついにフィニッシュ!

最後はネットをのぼる障害物と焚き火を飛び越える障害物(ほぼ写真撮影用)を越えてフィニッシュ!

完走メダルと完走Tシャツ、水、記念品がもらえました!

喜びの記念撮影!


完走メダルは大きく重厚でかっこいい!


さらに3分の1のメダルももらえて、すべての難易度をクリアすると完成するみたいです。

これの完成を目標にさらに上の難易度に挑んでいこうと思います!


フィニッシュ後はシャワーを浴びて腹ごしらえ

レースガイドには会場にシャワーはないと書かれていたんですが、ガーデニングで使うようなホース+シャワーヘッドが並んだシャワーコーナーはありました。

シャンプーなどは使えませんが泥を落とすのには十分。

着替えを済ませたら会場のショップで腹ごしらえです!

ケバブやピザなど魅力的な食べ物がたくさんありましたが、僕はやっぱり米と肉!ってことでローストチキンとパエリアを買いました!

疲れで胃がびっくりしてたけど空腹には勝てず完食!


初めてスパルタンレースに参加してみた感想

スパルタンスプリントは5km以上(今回は約7km)という距離だし完走は余裕だろうと思ってましたが、想像を遥かに超えるキツさでした。

あらゆる身体能力が試される障害物と、ほぼ自然のままの山道のおかげで10km以上走ったような気分です。

また、自分の身体レベルや得手不得手などが浮き彫りとなりました。

自分の体力を試したり、今後のトレーニングの方向性を決めるために参加するのもいいと思います。

ただ最高に楽しかった!です!

とても刺激的で非日常を体験できるイベントなので、単純に楽しむために参加するのもおすすめです!

特にオープンクラスにチームで参加すると協力して障害物に挑むことができるので、体力的に不安な人でも完走することができます!

完走した時の達成感はきっと一生物の思い出になりますよ!

僕は今度は一つ上の難易度のスパルタンスーパー完走を目指してトレーニングすることにします。

とりあえず最大の弱点であるアップダウン克服のためにトレイルランでも始めようかな!